これは凄い…東大院生が開発した自律飛行できる"ドローン"が話題に

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東京大学の若い研究者が、周囲の状況を判断して自律的に飛行できる世界で初めてのオンボードタイプの小型飛行ロボット「Phenox(フェノクス)」の開発に成功

東大の院生が開発した”ドローン”が話題になっている

Drone(ドローン)と呼ばれる飛行ロボットの進化はめざましく、商品を配達をしたり、楽器を演奏したりとさまざまなマシンが開発されています。

そんな世界的なドローンブームの中、東京大学の若い研究者が、周囲の状況を判断して自律的に飛行できる世界で初めてのオンボードタイプの小型飛行ロボット「Phenox(フェノクス)」の開発に成功

なにが驚きかというと、世界で始めて自律的な飛行が可能だという

ペット、お掃除、自動車の運転、失われた体の代わりなどなど、我々が生活する現代においてロボットの普及と活躍はめまぐるしい進歩を遂げている。そんな人間とロボットの関係にまた新たな1歩が踏み出されようとしている

海外でも注目を集めているらしい

米国テキサスで行なわれるエンターテインメントの祭典“SXSW(サウスバイサウスウェスト)”で、東京大学関連のスタートアップが出展する“TODAI TO TEXAS”

なかでも注目を集めているのが“フェノクス・ラボ”だ。

見た目はただの小型クワッドコプター。しかし、従来のドローンとはまるで別モノ。最大の特徴は、“プログラマブル”であること

他の小型ヘリと違うのは、自分で書いたプログラムを載せて好きな動作をさせる、という点です。

まるで生きているみたい…Phenoxの可愛らしい姿

出典
Vimeo

ヘリが手のひらを自動で追いかけています

Phenoxは、搭載されているカメラやマイクで周囲の障害物や音声を検知することで、誰かが操作を加えることがなくても安定的に飛行することができる

出典
Vimeo

音に反応して動いています

ただ単に操られるのではなく搭載されたカメラによって周囲の状況を認識して人を追従したり、音に反応して着陸離陸も可能、心を持った飛行ロボットと言っても大袈裟ではない

特徴
[知能的] 外部からのコントロールを使わずに、安定して飛行することができます。
[インタラクティブ] 搭載型のカメラとマイクを使って、あなたの動きに反応します。
[プログラマブル] Linuxベースのシステムを自分でプログラムすることができます。思い付いたアイディアを実際に空中で実現してみましょう。

フェノクス・ラボのHPから

開発者は東大大学院の学生

此村領さんは1989年、茨城県生まれ、三好賢聖さんは1990年、兵庫県生まれ。共に東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻(知能工学研究室)の博士課程に在籍し、飛行ロボットの研究を行っています。

此村 領(Ryo Konomura) 1989年生まれ。2012年に東京大学工学部航空宇宙工学科、2014年に同大学院­航空宇宙工学専攻修士課程を卒業、同年より博士課程に在籍。2013年度IPA未踏I­T人材発掘・育成事業に採択。小型飛行ロボットPhenoxチーフクリエータ。制御理­論、信号処理、画像処理、機械学習を基礎として、ハードウェア設計、Linuxオペレ­ーティングシステム、FPGAを用いた並列計算処理をはじめとした要素技術を織り交ぜ­ることにより、人間の日常生活や仕事を支援する画期的なロボットを生み出すための理論­・実験研究に取り組んでいる。

三好 賢聖(Kensyo Miyoshi) 1990年生まれ。2013年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。現在は同専攻の修士­課程に在籍。2013年度IPA未踏IT人材発掘・育成事業に採択。小型飛行ロボット­「Phenox」の研究開発に従事し、インタラクティブな情報メディアとしての可能性­を追究する。研究活動の他にアート/デザインの領域で制作活動を行う。国際デザインコ­ンペティション A’ Design Award and Competition 2013-2014 にて銅賞を受賞。

「普段は物静かなお二人ですが、飛行ロボットについて語らせると止まりません。ロボットだけでなく電子工作やプログラミングによるモノづくり全般がお好きのようで、特に作ったモノがどんな体験(時に鑑賞体験)を生み出せるかを考えだすのが得意です。そうした興味を研究と並行させて、テクノロジーを生かしたデザインやアートの作品を制作しています」

IPAのコメント

Phenoxは”頭脳”を持ち合わせている

Phenoxは外部からコントロール(操縦)されなくても飛行できる「自律制御機能」を備えたクアッドコプターです。

此村氏

一般的にDrone(ドローン)と呼ばれる飛行ロボは、コントローラーによる外部操作によって飛行していますが、Phenoxは自分で周辺の環境を把握してそれに合わせて飛行できるマシンです。

此村氏

一般的な飛行ロボは、それ単体で完結しているわけではなくて、正確に言うと飛行ロボ本体とコントローラーがセットで機能しています。AR Droneのような飛行ロボも、iPhoneなど本体とは別に地上機と呼ばれる「頭脳」部分があって、その指令通りに飛行しています。Phenoxは地上機不要で、「単体で頭脳まで持ち合わせている」と考えてもらえれば分かりやすい

開発者の此村氏

「頭脳」を持ち合わせているという点で、phenom(天才)+phoenix(不死鳥)の造語としてPhenoxと名付けました。

開発者の三好氏

「ユーザーのプログラムで自由に…プラットホームを作りたい」

「飛行ロボットって基本的に、自分の位置を推定して制御するのってめちゃくちゃ難しいんですよ。ピタっと止まらないで、ふらふらしてぶつかっちゃうとか、ユーザーが常に手動で操縦してないといけないという壁があって、そこを超えるっていうのがあって、自律的に外部の環境をカメラとか、距離センサーで認識して、自分の位置を保つというところからスタートしたんです」

「ただ、それだけではなくて、Phenoxの場合はそれらの仕事をするのはCPUが二つあるうちの一個だけ。あとはFPGAっていう並列計算処理機があるんですけど、それを使うことでCPUにかかるコストを減らす。片方のCPUで飛行制御をやって、もう片方のCPUにユーザーが自由にプログラムを書き込める、今のLinuxみたいなユーザーが自分で好きなプログラムを書いて、飛行ロボットを好きなように動かすっていう、そういうプラットホームを作るっていうのがやりたくて」

「それだけの自由度があるんだよっていうところで、今後も世の中になんらかの形で出したいっていうモチベーションがあって研究しています。ただ、本当は僕たちはクアッドコプターを作ること以上に、飛行ロボットがふらふら飛んでるだけで何の役にも立たないってところから、何か人間の役に立つところまで持っていきたいっていうモチベーションで、ソフトウェアの思想っていうところも研究で今、やってるところです」

“Phenox2″は更にスゴイ!

Phenox2は前作と比較して大きく変化した点はWifiモジュールを搭載したこと。Phenox2で撮影している動画をスマホで見るなど、Web Socketで他の端末とのリアルタイム相互通信も可能になった

Linux(Ubunts)も搭載されているので、Phonex2はインターネットにつながる小さな「飛行するサーバー」とも言うことができ、ユーザーは独自にプログラミングをして汎用的な使い方をすることができる。

また、Phenox2のメイン基盤自体も汎用的に使うことができるという。他のモバイル・ロボットを作る際にPhenox2の基盤を組み込めば、そのロボット自体をLinuxベースでプログラミングすることができる。

「これまでユーザーと1対1の関係であった従来のPhenoxから、WiFiモジュールを介してインターネットに接続できるようになったことで、“空中を自律的に移動できる超小型Linuxサーバー”として、見方を変えれば“汎用的な超小型モバイルIoTロボット”としてのアプリケーションの幅が大きく広がったことがポイントではないかと思います」

開発者の此村氏

「プラットフォームは今のまま、アプリケーションはユーザー側に委ねて、いろいろなアイデアが出てくるのを楽しみたい。そのためには、プラットフォームとして基本的なところがしっかりしていることが重要。機体の頑丈さにも力を入れます」

開発者の此村氏

で、気になるお値段は…

2014年6月にKickstarterに登場したPhenoxはわずか2日で予定していた30台で、2万3000ドルを獲得して達成した

Phenox2は500台を出品、支援金額は5ドル~840ドルで期間は36日間。Phenox2のある支援プランは2つで、520ドルのプランがメインボードキット、840ドルのプランが組み立て済みの完全パッケージキットとなっている

子供の頃ラジコンが好きだった人にとっては是非買ってみたい物ではないでしょうか。障害物をよけて自律的に飛ぶので、もう操作を誤って壊してしまう心配もありません。

開発者の究極の目標とは

飛行ロボットも含めてもっとロボットを身近なものにしたいと考えています。今のロボットの多くはネットワークにつながっていて「情報を収集する」という役割で使われるものも多いと思います。

此村氏

クラウドやビックデータという流行から当然のことなんでしょうけど。けれど、全体像が見えないこともあるし、それではロボットに親しみを持てないのではないかと思います。もっとクローズドなシステムのロボットの方が人間とのコミュニケーションが進むのではないかと。

此村氏

重力に支配されているので日常空間の下の方に物が集中しています。だから上のスペースがぽっかり空いている。究極的に、空間に飛行ロボが常駐して、人間とコミュニケーションを取りながら共生するという世界もアリだと思います。

此村氏

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